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お菓子を作る道具を一式揃えようと思うと結構お金がかかります。
でも今は100均でほとんどのものが売っています。
でも100均のものでもちゃんとした仕上がりになるのか、少し高くても本格的なものを揃えた方がいいのかが気になる方もいると思います。
そこで100均の中でも、ダイソーで購入できる道具・型で実際にお菓子を作ってみました。
今回は「ジェノワーズ型(スポンジケーキの型)編」です。
今回使ったのはこの4種類です。
①デコレーションカップ(2枚入り)100円
②シリコーンスポンジケーキ型 200円
③シリコンコーティングケーキ型5号 200円
④デコレーションケーキ型(底取タイプ) 500円
※価格は全て税抜き
ジェノワーズはこちらの動画の配合で作りました。
大きさは全て5号サイズなので、配合・焼成温度・焼成時間は全て同じです。
①デコレーションカップ(2枚入り)
素材:紙
耐熱温度:190℃
加熱時間上限:30分
まずは使い捨ての紙製カップです。
焼き上がりすぐの状態。
ふち以上の高さには膨らまず、角の部分が固めです。
軽く落として蒸気を抜いてからひっくり返します。
カップがしっかりしているので作業性はいいです。
粗熱が取れたら表に返し、カップを破いて型から出しました。
綺麗に破かないと上手く取り出せません。
焼き上がったときの印象は「固そう…」でしたが、型から出す時に焼き目が全部紙にくっついて取れたので、食べてみたら意外と柔らかかったです。
デコレーションケーキにする場合は表面も切り落とすので、十分使えるジェノワーズだと思います。
ただ15cmのジェノワーズは大体25~30分焼くので、メーカー推奨の上限加熱時間がギリギリです。
②シリコーンスポンジケーキ型
素材:シリコーンゴム
耐熱温度:-30℃〜230℃
商品名の下に直径16cmと書いてありますが、ふちの厚み込みでφ16cmなので内寸はφ15cmです。
業務用のシリコン型でも油スプレーを振りかけてから使うので、今回は型の内側にバターを塗っています。
焼き上がりすぐの状態。
側面が少し固そうな感じはしますが、まあ普通に焼けています。
型が柔らかいので、天板ごと軽く落として衝撃を与えてからひっくり返します。
するっとというわけにはいきませんが、少し底や側面を押したりしたら綺麗に型から外れました。
粗熱が取れたら表に返しますが…
側面が腰折れしてしまいました。
外側の焼き目は固めです。
断面を見ると側面の凹みがはっきりわかります。
熱伝導が悪くゆっくり火が通るので、外側の焼き目が分厚く、内側の柔らかさとの差が大きいです。
食べた感じは焼き目が固くてちょっとパサつく感じです。
中まで焼けてはいますが、食べた時の外側の固さが気になります。
温度を変えるか、スチームモードで焼くなどの工夫をすればマシになるかもしれません。
③シリコンコーティングケーキ型5号
素材:カーボンスチール(シリコンコーティング)
耐熱温度:200℃
敷紙不要!というのがこの型の最大の特徴だと思われるので、何も塗らずにそのまま使いました。
焼き上がりすぐの状態。
型が浅いので、型のふち以上に膨らまず少し低いです。
軽く落としてからひっくり返します。
が、生地が型に張り付いて取れる気配がなかったので、一旦触れるぐらいの温度になるまで逆さにした状態で型のまま置きました。
パレットナイフで側面を一周してから、大きく型を振ったらやっと取れましたが、少し裂け目ができました。
粗熱が取れて表に返したところ。
高さがなく詰まった感じで、食べた感じは②と同じく、焼き目が固くてちょっとパサつく感じです。
敷紙不要っていうのは信用しない方がよかったです。
何も塗らなかったら形を崩さずに取り出すのはかなり難しいです。
ちなみに外した後の型を洗う時も、すんなり落ちるわけではなく、力を入れてこすらないとこびりついた生地が取れませんでした。
シリコンコーティングに意味がないのがわかったので、次は敷紙を敷いて焼いてみました。
オーブンから出してすぐの状態。
かなりいい感じです。
敷紙を型より高くしているので、しっかり上に膨らみます。
軽く落としてからひっくり返します。
当たり前ですが普通にスッと取れます。
粗熱が取れたら表に返します。
高さがあってふっくらした感じ。
敷紙なしの場合より、焼き上がりの高さが9mm高いです。
食べてみると、柔らかくふわっとしていて普段の型で焼くのと大差ありませんでした。
敷紙を敷いて使うなら、全く問題なくジェノワーズが焼けます。
焼き物だけに使うのなら、(敷紙を敷く前提で)十分使える型だと思います。
④デコレーションケーキ型(底取タイプ)
素材:スチール
底板がはずれるタイプの型です。
オーブンから出してすぐの状態。
これも見た目はかなりいい感じです。
一度軽く落としてひっくり返したところ。
型ごとひっくり返すので、底が取れるというのは特にメリットではありません。
粗熱が取れて表に返したところ。
食べてみると、③の敷紙ありと似た感じで、普段の型で焼いた場合と大差ありません。
底が取れる型なので、底が天板に直接触れない分、若干③より柔らかいかな?という程度です(本当に微妙な差です)。
今回試した中では、この④が一番ふっくら柔らかい仕上がりになりました。
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結論としては、納得のいくジェノワーズが焼けたのは③と④の2つでした。
焼き上がりの高さは、③(敷紙あり)④>①>>②③(敷紙なし)でした。
①デコレーションカップ
デコレーションに使うのなら十分な柔らかさの仕上がりになりますが、紙を慎重に剥がさないと崩れてしまうのがちょっと惜しいところです。
型の高さが少し低いので、焼き上がりの高さ(=ふわふわ感)は③④には劣ります。
ジェノワーズも焼けますが、どちらかというとガトーショコラなど、型のまま人にあげる時に使うといいと思います。
②シリコーンスポンジケーキ型
初心者で、オーブンで焼くのだけが目的ならあまりおすすめしません。
他の型と違うところは、冷凍やレンジ調理にも使えることです。
ムースのセンターを仕込む場合や、オーブンでなくレンジで調理する場合など、ジェノワーズ以外にも使う用途が思いつく場合は買ってもいいと思います。
③シリコンコーティングケーキ型5号
敷紙を敷いて使うなら、オーブンで焼くケーキに問題なく使えます。
200円なので、本格的な道具を買う前に少し試したい方にもおすすめです。
④デコレーションケーキ型(底取タイプ)
ジェノワーズでは底が取れる必要はないですが、チーズケーキなどの底が取れた方が型から外しやすいケーキも作りたい方は③よりこちらを選んだ方がいいです。
ただし、他のメーカー品でも500円前後からあるので、わざわざダイソーで買わなくてもいいかなと思います。
以上、ダイソーのデコレーション型の検証でした。
全体的に、高さが低い型ではふちの高さまでしか生地が膨らまず、結果的に目が詰まってふんわり感が出ませんでした。
また浮きが少ない=側面で生地が同じところにとどまっているため、早々に側面が焼き固まって固くなりやすいようです。
低い型では、すべりの良い紙を型の高さ以上に敷いてから焼くとふわっとした仕上がりになりやすいです。
ちなみに私は、底が取れないタイプのブリキ製と、ステンレス製のセルクルを作るケーキによって使い分けています。
ブリキ製の共底の型だと350円ぐらいで手に入り、焼き物を作るときは特に不便は感じません。
ムースなどを作る場合はセルクルを使います。
焼き物も冷菓も作るのか、少し試したいだけなのかずっと使うのか、などご自身の状況によって選んでください。
また、うまくいくかいかないかは型にもよりますが当然生地の状態がいいことが大前提です。
今回の生地はオンラインレッスンでも学べます。
基本のジェノワーズオンラインレッスンを受けることができない方は、noteでレッスン内容を文字起こししています。
他の100均の製菓道具検証
→③カヌレ型編
→⑤基本の道具編
→⑦タルト型編