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私はフードプロセッサーのない家に育ったので、フードプロセッサーがキッチンの必需品とは全く思っていなかったのですが、周りの友達に聞いたら所持率100%でびっくりしたことがあります。
数年前にスコーンを作るためだけに買ったものの、いまだに料理にはほとんど使っていません。
でも実はフードプロセッサーはお菓子づくりにかなり使えるんです。
この記事では、お菓子づくりでの「フードプロセッサーの活用法」と、「どんな機種が使えるか」を紹介します。
<どんな時にフードプロセッサーが使えるか>
フードプロセッサーがお菓子づくりで活用できるのは、主に以下の4つの場面です。
-材料を粉やペーストにする
-サブラージュ法の生地を作る
-オールインワン法の生地を作る
-生地を乳化させる
①材料を粉やペーストにする
これは料理でも同じですね。
⭐︎さつまいもやかぼちゃをペーストにする
お菓子に使う場合、大抵は「柔らかく茹でて潰す」という下準備が必要です。
食感を残したい時はフォークで粗くつぶしますが、完全にペーストにしたいときは、ゆでたものを粗熱を取ってからフードプロセッサーにかけると、滑らかなペーストになります。
⭐︎ナッツを粉末にする
アーモンドをアーモンドパウダーにしたり、ピスタチオをみじん切りにしたりします。
以前の職場では、マカロンに使うアーモンドパウダーだけは、フードプロセッサーで使う直前にホールをパウダーに粉砕していました。
ただしこれは業務用のハイパワーの機種だったため、一般の家庭用では禁止事項にないかお持ちの機種の説明書を確認してください。
⭐︎普通のグラニュー糖を微粒子グラニュー糖にする
水分の少ない焼き菓子などは、粒子の粗い砂糖を使うと溶け切らずに斑点がでたりジャリジャリ感が残ったりすることがあります。
でも微粒子のグラニュー糖は一般スーパーでは取り扱っていない場合が多く、価格も普通のものより高いです。
機種によるのですが、フードプロセッサーだと普通のグラニュー糖を細かく粉砕できる場合があります。
(ちなみに実家にあったミルサーだとできたのですが、私の手持ちの機種では無理でした。)
②サブラージュ法の生地を作る
スコーンの生地を作るときや、クッキーやタルトの生地を作る手法の一つに「サブラージュ法」という方法があります。
サブラージュ法とは、冷やしたバターを粉の中に細かく切り込んでいって砂のような状態にし(サブラージュ)、最後に水分を入れてまとめる方法です。
手で仕込む場合は、まず冷たい角切りバターと粉をボウルに入れ、カードでバターを切り刻んでいきます。
ある程度バターが細かくなったら、指や手のひらで潰すようにしてさらにバターを細かくしていきます。
手にバターの粒を感じない程度まで細かくなったら水分を入れてまとめます。
手の熱でバターが柔らかくなるので手早く行う必要があり、粉に対するバターの量が多い配合だと、サブラージュが終わる前にバターが溶けてしまってそもそも仕込めない場合もあります。
それがフードプロセッサーを使うと、30秒ほどでサブラージュが終了します。
やり方は、まず粉類だけで数秒回して混ぜ合わせ、次に冷たい角切りバターを入れて音が静かになるまで回します。
フードプロセッサーを使うと粉のダマが取れるので、事前に粉をふるう必要もありません。
あとは液体(卵など)を入れながら回して、全体に水分が行き渡ったら終了です。
バターが溶けずに確実に細かくなり、液体も一瞬でほぼ行き渡るので、手で仕込むより仕上がりがいいです。
以前、小さい子供のいる友達にこの方法で作るクッキー生地を教えたら、あまりの手軽さに驚愕していました。
サブラージュが一瞬で終わるというだけでも、私は買って良かったと思っています。
↓サブラージュで作るスコーン
③オールインワン法の生地を作る
パウンドケーキの作り方の一つに、「オールインワン法」という、材料をワンボウルで次々に混ぜていくだけの方法があります。
これもフードプロセッサーだと短時間かつ確実に乳化した生地ができます。
まず粉類と砂糖だけで数秒まわし、卵を入れて回し、最後に溶かしバター(もしくは液状油脂)を入れて回します。
溶かしバターを使っているのでベーキングパウダーを入れないと膨らみませんが、逆にいうとベーキングパウダーの力で膨らませるので、確実に膨らみます。
4同割の場合は粉の1~1.5%程度のBPを入れると良いです。
材料を順番に入れていくだけなので、家にある材料で手軽に作れると思います。
他におすすめなのは、バスクチーズケーキです(写真はかぼちゃバスク)。
通常の作り方では、柔らかいクリームチーズに砂糖・卵・生クリーム・小麦粉の順に入れて混ぜ合わせます。
生クリームは混ぜすぎると泡立ってしまうので、卵までをフードプロセッサーで混ぜて、ボウルに移したあと生クリームと粉を手で混ぜると、始めから手で作るよりもダマのない、滑らかな生地になります。
↓オールインワン法で作るチョコレートパウンドケーキ
↓フードプロセッサーで作るかぼちゃバスクチーズケーキ
④生地を乳化させる
実はこれは買ったあとに、この用途での活用法に気づきました。
シュガーバッター法(クリーム状のバターに砂糖と卵を入れて最後に粉と合わせる方法)でパウンドケーキを作ったら、分離した経験ありますよね?
温めたりよく混ぜたり色々やっても分離状態のままの場合、フードプロセッサーにかけるとものすごく綺麗に乳化します。
その後ボウルに戻して、ゴムベラで粉と混ぜ合わせます。
フードプロセッサーにかけても分離したままの場合は温度が低いので、25℃前後まであげると乳化します。
もし溶かしバターになるぐらい生地温が高い場合は、そのままだと膨らみにくいのでベーキングパウダーを入れた方がいいです。
ガナッシュなど溶かしたチョコレートと液体を混ぜ合わせる場合も、温度が低すぎなければフードプロセッサーで乳化します。
プロ向けの講習会や参考書では、ガナッシュを作るときに「ハンドブレンダーで乳化させる」という工程が当たり前のように出てきます。
でもハンドブレンダーだと先端が水面に出ると一気に空気が入ってしまい、少量だとちょっと難しいです。
その点フードプロセッサーは刃先が水面下になるので、家庭ではこちらの方が簡単だと思います。
バタークリームを作る場合、バターが固すぎたり一気に入れると分離することがありますが、これも少し温度をあげてフードプロセッサーにかけることで解決します。
溶かしバターにならないよう、温度の上げ過ぎには注意してください。
↓フードプロセッサーで乳化させて作るテリーヌショコラ
<どんな機種が使えるか>
これは特にダメなものはありません。
刃が高速で回転して切り刻めればいいので、ここに書いた用途は①以外は普通にできると思います。
(①の用途では、速度や素材の頑丈さなどで粉砕できない素材があります。)
私が今使っているものは、クイジナートのものです。
クイジナートにしたのは、仕事で使い慣れたものだからです。
いくつかの洋菓子店やレストランで働きましたが、小さな店ではクイジナート、複数店舗分のお菓子を作る大きな工房では業務用のロボクープを使っていました。
また、クイジナートにはパン生地をこねる用の羽も付属しています。
私はパン生地を作る時はホームベーカリーを使いますが、中が見えないし細かい調整はしにくいので、今後イースト菓子を作るときにはこちらを活用する予定です。
もちろんスライサーなどのお料理に役立つアタッチメントも充実しています。
調べたらロボクープにも家庭用サイズがありました。
もしこれから買うなら、確認すべきなのは容量です。
私は頻繁に使う予定ではなかったため小さめのものにしましたが、小麦粉150gが上限です。
だから仕込みたいものによっては2セット回さないといけないので、計量も2回分になります。
たまにしかないので大きいサイズにしておけば良かったとは思いませんが、正直めんどくさいです。
料理に使う場合はもっと頻繁に使うと思うので、どの素材がどれだけ入るかは慎重に確認した方がいいです。
他には、ふたに投入口があった方が生地を回しながら液体を入れることができて便利ですが、なくてもできるので必須ではありません。
もしフードプロセッサーを置く場所がない、少量でしか仕込まないという場合は、ハンドブレンダーの付属のアタッチメント(左から3番目)でもサブラージュや乳化をすることができます。
ただし付属のホイッパーはメーカーにもよりますが物足りないことが多いです。
ハンドミキサーの代わりとしてはあまり期待できないので、ハンドミキサーは別に購入することをおすすめします。
以上お菓子づくりでのフードプロセッサーの活用法でした。
簡単に作りたい時だけでなく、フードプロセッサーを使った方が生地状態が良い場合もあるので、料理だけでなくお菓子にもたくさん活用してください。