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前回の続きです。
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前回で下塗りまで終わったので、いよいよ仕上げ塗りをしていきます。
①クリームの固さを調節する。
仕上げ塗りには、サンドより緩めのクリームを使います。
ホイッパーで持ちあげてぎりぎり運べるぐらいの固さです。
サンドの時よりクリームがなめらかでツヤがあります。
②クリームを乗せます。
調節したクリームを、写真ぐらいの量乗せます。
③天面のふちからはみ出るように広げます。
下塗りの時と同じようにクリームを広げます。
今回は、下の土台が透けない厚みにします。
あとでならすので、この時点ではヘラのあとがついていても構いません。
④1番はみ出ている部分が左手前(左利きの人は右手前)になるように回転台を回します。
写真はクリームを広げ終わった直後です。
赤の丸で囲った部分が1番クリームがはみ出ています。
この部分から側面を塗り始めるので、作業開始位置に赤丸の部分が来るように回転台を回します。
⑤パレットナイフでクリームの固さを調節し、すくい取ります。
ボウルの手前の方のクリームをパレットナイフで混ぜて固さを調節します。
天面に塗ったクリームと同じぐらいの固さです。
写真のように、パレットナイフの先でクリームをすくい取ります。
クリームはパレットナイフの片面にだけ付いている状態です。
⑥④の天面から1番はみ出た部分の側面に、⑤のパレットナイフのクリームを貼りつけます。
右利きの人は常に左手前でクリームを塗っていきます(左利きの人は右手前)。
時計で言うと9時〜7時の位置です(左利きの人は3時〜5時)。
④で赤丸の部分を左手前に持ってきたので、その部分にパレットナイフのクリームをペタッとつけます。
天面からはみ出ているクリームが側面に流れるほど多い場合は、クリームの付いていないパレットナイフで、そのはみ出ているクリームを側面に塗りつけます。
⑦パレットナイフを左右に動かしてクリームを塗りつけます。
パレットナイフの先端を回転台につけた状態で左右に動かし、土台が透けない厚さにクリームを塗りつけます。
パレットナイフのクリームを全部塗り広げたら、側面に沿って塗りながらパレットナイフをスッと浮かせて離します。
回転台を少し向こう側に回し、⑤〜⑦の動作を繰り返して残りの箇所も塗っていきます。
⑧1周繰り返して側面全部にクリームを塗ります。
1周塗り終わったところです。
土台が透けるほど薄い箇所は重ねてクリームを塗ります。
それから、必ず天面のふちから1周クリームが飛び出ている状態にします。
全体が透けない厚さで覆われていることと、クリームがふちから1周飛び出していることを確認してから次に進みます。
クリームを塗りつけても、天面より飛び出ない…という場合。
パレットナイフを貼り付ける時に、ケーキの底より少し上に一度パレットナイフを当て、そのままナイフの先が回転台に着くように下ろします。
それから左右に塗りつけると、天面から飛び出た状態になりやすいです。
⑨半周ずつならします。
クリームの付いていないパレットナイフを立てて1箇所に固定し、そのまま回転台を向こう側に半周回します。
このときのパレットナイフは45°ぐらいの角度で側面に当てます。
最後はスッとパレットナイフを浮かせて離します。
パレットナイフについた余分なクリームをボウルのふちで落とします。
先ほどならした部分と少し重なる位置にパレットナイフを当て、同様にもう半周ならします。
側面に模様をつけたい場合は、この段階でつけます。
軽く側面をならしたあと、コームを当てて同様に半周ずつ筋をつけます。
⑩天面の1番クリームが飛び出している部分を内側にならします。
ケーキのふちの1番クリームが飛び出ている部分に、45°ぐらいの角度でパレットナイフを当てます。
そのまま内側に向かってスッと動かし、ふちのクリームをならします。
パレットナイフについた余分なクリームは、ボウルのふちで落とします。
この作業は、右利きだと12時〜2時ぐらいの位置(左利きは12時〜10時)でやるとやりやすいです。
ならし終わったところです。
⑪回転台を少し回し、さっきならした隣の部分を同様にならします。
さっきならした部分に少し重なるように、その隣の箇所をならします。
⑫1周繰り返し、最後にならす時に天面の広範囲も一緒にならします。
始めにならした部分は内側数センチだけでパレットナイフを離しますが、最後に近づくにつれ天面全体をならすようにします。
1周ならし終わった時に、なるべくパレットナイフの跡が少ない状態が理想です。
⑬裾の掃除をします。
クリームの付いていないパレットナイフを、45°ぐらいの角度でケーキの裾に5mmほど差し込みます。
右利きの人は2時か3時ぐらいの位置です(左利きは10時か9時)。
パレットナイフを手前に引きながら、同時に回転台を右に回して(左利きは左に回す)裾を削ります。
1回で半周か1/3周行います。
パレットナイフについた屑入りクリームを、別の容器のふちで取ります。
同様にして1周掃除します。
⑭ナッペの完成です。
これでナッペは終了です。
綺麗に見えるポイントは、「生クリームがボソボソしていない」「側面が綺麗」「角がしっかり出ている」ことです。
天面は大抵デコレーションで隠れるので、あまり神経質にならなくて大丈夫です。
天面が隠れる分、側面が目立つので、パレットナイフの跡があまり残らないようにします。
天面の角をならすときに、しっかり90°にできると綺麗に見えます。
⑮ポイントのまとめ
・生クリームは常に低温を保つ
温度が上がるとすぐボソボソになってしまうので、必ず氷水にあて、手早く作業します。
・使う分以外のクリームは緩い状態で残す。
泡立て過ぎたら元の状態には戻らないので、緩めの綺麗なクリームをその都度必要分だけ泡立てます。
・パレットナイフは使うたびに綺麗にする。
パレットナイフは一つ作業をするたびに、ボウルのふちで余分なクリームを落とします。
屑が付いている場合は拭き取ります。
・屑入りクリームはボウルに戻さず別にする。
屑が入ったクリームを綺麗なクリームに決して混ぜないようにします。
・サンドと下塗りは固め、仕上げは緩めのクリームを使う。
土台は固さのあるクリームでしっかり固めるようにします。仕上げのクリームの状態が見た目の綺麗さに直結するので、仕上げ塗りに失敗してボソボソになってしまったら、一度冷蔵庫で固めて緩いクリームで再度薄くナッペすると綺麗に見えます。
・下塗りの時点でしっかり屑をおさえる。
下塗りで屑を閉じ込めておけば、表面に屑が出てこないので作業しやすく、綺麗に見えます。
・最小限の手数でナッペする。
クリームは触れば触るほど固くなってなめらかさを失うので、触る回数をなるべく少なくします。
↓ここまでの工程を動画で見たい方はこちら
ナッペはポイントを理解して練習すれば必ず上手くなります!
次回はデコレーションを解説します。
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