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ケーキといえばまず浮かぶのが、生クリームでデコレーションされたいちごのショートケーキ。
表面にクリームを塗ってコーティングすることを「ナッペする」と言います。
でもこの「ナッペ」、生クリームは扱いが難しく、すぐにマスターするのは難しいです。
学生の頃はナッペの実技試験があったので、何度もバタークリームで練習しました。
やり方さえわかればあとは練習あるのみです!
今回はショートケーキの土台づくりの準備段階を解説します。
↓スポンジケーキのレシピと作り方はこちら
<シロップの材料と作り方(φ15cm用)>
・水 15g
・グラニュー糖 6g
・キルシュ 10g
※キルシュはさくらんぼのお酒です。お酒を使いたくない場合は水とグラニュー糖を倍量にします。
①耐熱容器に水とグラニュー糖を入れ、600wの電子レンジで30秒加熱して砂糖を溶かします。
レンジから出したらよくかき混ぜて完全に溶かします。
レンジを使わない場合は、鍋に水とグラニュー糖を入れて、沸騰するまで火にかけてもいいです。
②キルシュを入れて混ぜ、ラップをして使うまで冷蔵庫で冷やしておきます。
後述しますが、生クリームは冷たい状態でないと分離します。
なので生クリームに直接触れるシロップも冷やしておきます。
<スポンジケーキのスライス方法>
①紙を剥がしたスポンジを1cm厚の棒の間に置き、棒に包丁を当てて2方向からスライスします。
写真ではプロ用のカステラ包丁を使用していますが、パン切り包丁で大丈夫です。
棒に刃を当てながら包丁を動かし、スライスしていきます。
半分を過ぎたところで包丁を抜き、スポンジを180°回転させて反対側からもう半分をスライスします。
始めから終わりまで一方向に切ると、最後に側面の焼き目を切るときに、ぼろっと崩れることがあります。
それを防ぐために、2方向以上から中心に向かってスライスします。
1cm厚の棒が2本ない場合は、まず1cmの高さに爪楊枝を刺します。
1周合計8本ぐらい刺し、その爪楊枝に包丁を当ててスライスします。
この時もスポンジを回しながら中心に向かってスライスします。
②同様の方法であと2枚スライスします。
スライスし終わった底生地を脇によけ、同じようにあと2枚、1cm厚にスライスします。
最後に残った天面は使用しません。
③組み立てるときは、1番上の生地を真ん中に使います。
スライスし終わったスポンジです。
スポンジケーキは、焼いたときに上の方が少し縮みます。
スライスした状態で見ると、②と③の大きさはあまり変わりませんが、①の生地の直径が1番小さいです。
底が大きいので、そのままナッペするととてもやりにくく、仕上がりも台形のケーキになってしまいます。
なので1番小さい①の生地を真ん中の段に使用し、上と下に同じ大きさの生地を使うことでフレームがしっかりして塗りやすくなります。
底の部分は焼き目が付いていて少し固いので、③の生地は1段目や2段目に使わずに必ず底に使います。
④乾燥しないように使うまでラップで覆っておきます。
そのまま置いておくとパサパサになってしまい、割れやすくなります。
お皿などに乗せてラップしておきます。
<フルーツのカット方法>
フルーツはお好みのものを使ってください。
今回はいちごで作っていきます。
綺麗なものは飾り用にいくつかとっておき、形の悪いものや傷んだ部分を取り除いたものをサンド用にカットします。
ヘタをとって半分〜1/3にスライスします。
小粒のものは半分、大きいものは1/3にするといいです。
いちごの厚さが揃っていた方が組みやすくなります。
カットしたいちごは断面が乾燥しないように元の形にしてキッチンペーパーの上に並べておきます。
使うまでラップをして冷蔵庫に入れておきます。
缶詰など水分の多いフルーツを使う場合は、ザルに上げたあとキッチンペーパーの上に並べ、上からもキッチンペーパーで押さえてしっかりと水気を切ってから使用します。
<クリームの材料と作り方>
・生クリーム(乳脂肪40~42%程度) 360g
・グラニュー糖 18g
原材料に「クリーム」と書いてある、動物性脂肪の純生クリームを使います。
生クリームは乳脂肪分が高いほど保形性が高くなる反面、作業中に分離しやすいです。
35%だとデコレーションの形を保ちにくく、47%だと少し触る回数が増えただけでバサバサになります。
また、高脂肪だとリッチな分、味がしつこく感じる場合があります。
今回はタカナシの42%を使いましたが、手に入らない場合は低脂肪と高脂肪のクリームを混ぜ合わせてください。
①クリームとグラニュー糖をステンレス製のボウルに入れて、氷水に当てます。
生クリームは冷たい状態でないと分離します。
作業中ずっと常温に出しておくことになるので、ボウルの底を常に氷水に当てて作業します。
冷えやすいようにステンレス製のボウルを使用します。
氷水を入れるボウルは、クリームのボウルと同じ大きさにすると、水がクリームに入るのを防げます。
②ハンドミキサーでとろみがつくまで泡立てます。
生クリームは卵と違い、液中の脂肪球がぶつかってつながると泡立つので、表面を揺らすだけでとろみがついていきます。
ハンドミキサーは高速でなくても、飛び散らない程度の速度で大丈夫です。
とろみがつき始めるとそこからはすぐに固くなってしまうので、写真程度のとろみがついたらミキサーを外します。
まだ準備に時間がかかってすぐにショートケーキを組み立て始めない場合は、一度冷蔵庫に入れておきます。
③使用する都度、一部を手で泡立てて固さを調節します。
生クリームは一度泡立つと、元の状態には戻りません。
そのために、常に綺麗な状態のクリームを残しておき、必要な分だけ必要な固さに、ハンドミキサーでなくホイッパーで調節します。
必要な時に写真の赤丸のあたりのクリームだけを泡立てて使います。
泡立てる時に注意したいのが金気です。
写真のクリームに銀色の粒が入っているのがわかりますか?
ステンレス製の道具で泡立てると、ホイッパーとボウルが擦れた時に銀色の粒が発生します(当たるだけなら出ません)。
クリームを泡立てるときは、ホイッパーを底につけずに、側面に当たる程度に動かして泡立てます。
もちろんハンドミキサーも底にはつかないように使います。
どうしても難しい場合は、シリコン製のホイッパーなどを使用してください。
「一部のクリームだけを泡立てて使う」というのが難しければ、組み立て始める前に②のクリームを半分ほど取り分けて冷蔵庫に入れておきます。
ボウルに残った半分のクリームでサンドと下塗りをして、仕上げ塗りは残りの半分の綺麗なクリームで始めることができます。
↓ここまでの作業を動画で見たい方はこちら
ショートケーキを組み立てる前の準備段階について解説しました。
次回はスポンジにクリームといちごをサンドする組み立ての解説をします。
直接学びたい方はオンラインレッスンもあります。
ナッペの技術を身につける講座