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コロナ禍で自由に外出できなかった時期に、習い事をzoomなどのオンラインで行う方式が定着しました。
でも今はもう自由に外出できて今まで通りお菓子教室に通うことができるので、これからお菓子作りを習おうと思っている人の中には、対面の教室通いとオンラインレッスンのどちらにしようか悩んでいる人もいると思います。
この記事では、
・お菓子教室通いとオンラインレッスンのそれぞれのメリット・デメリット
・オンラインレッスンを充実したものにするためには
・双方のメリットを兼ねたレッスン方法
について紹介します。
※この記事は、私が過去に教えたりアシスタントをした経験・現在行なっているオンラインレッスンに基づいた内容なので、教室によっては当てはまらないこともあります。
教室通いとオンラインレッスンのメリット・デメリット
<教室に通う場合>
-メリット
・自分で何かを用意する必要がなく、教室に行くだけでいい。
・先生が横で常に見ているので、大きな失敗することがほとんどない。
・生地や焼き上がりの状態を直に見て学べる。
・一緒に受ける人と楽しい時間を過ごせる。
-デメリット
・教室が遠い場合は移動時間や手間がかかる。
・自宅の環境で再現できるとは限らない。
・「失敗から学ぶ」という状況にあまりならない。
・オンラインより価格が高いことが多い。
教室に通う1番のメリットは、直接生地の感触や固さなどを見ることができることです。
材料はほとんどの場合、事前に準備してくれているので、手に入りにくい材料を探す必要も計量の手間もありません。
また数人の生徒に1人の先生というパターンが多いので、みんなでワイワイ言いながら楽しく作ることができます。
それにお菓子教室では大きい失敗はほぼありません。
教室側が用意した材料と器具と機材を使って作り、その環境ではちゃんとできるようになっているので、失敗するとすれば原因は生徒さんの技術力だけです。
お菓子教室では大抵できたものをみんなで食べたり持って帰ったりするので、「ちゃんとしたものを完成させる」のを重視します。
だから失敗しそうになったりちょっと違うことをしたら横から先生がすぐに修正するので、成功して当たり前なんです。
大手のお菓子教室に通っていた人が、「先生が横から『はいそこで入れてー混ぜるのやめてー』って言われた通りにしたからどれぐらい混ぜたらいいのかいまだによくわからない」と言っていたことがあります。
自宅の機材では温度や時間も変わるし、違うメーカーの材料で代用したりすると、帰宅後は何度か試さないと再現できない場合もあります。
その場で楽しむことが目的ならいいですが、家でも作るつもりならしっかり状態を確認しておかないと、その場限りになってしまいます。
レッスン費用に場所代と材料費が含まれているので価格は高めのことが多いです。
<オンラインレッスンの場合>
-メリット
・自宅でできるので、移動の手間や時間がかからない。
・他府県や海外の先生にも習うことができる。
・自分の機材と器具で行うので、レッスン後も自宅で再現しやすい。
・教室に通う場合に比べて価格が低いことが多い。
-デメリット
・自分で材料や器具を用意して計量する必要がある。
・直接生地や焼き上がりの状態が見れない。
・カメラの精度や角度によってはお互いに見にくかったりタイムラグがある。
・必ず成功するとは限らない。
オンラインの1番のメリットが自宅でできるということです。
事前の計量の手間はありますが、時間になったらPCの前に座って、片付けが多そうなら終わった後にゆっくりできます。
移動時間がないので、自分の生活圏だけでなく世界中のオンライン講座をしている先生から選べ、選択肢が圧倒的に広がります。
先生側からすると、場所代・材料費・準備がゼロまたは教室に比べて少ないので、レッスン価格は低いことが多いです。
でも教室に通うのに比べて、作ったものが確実に成功するわけではないです。
おそらくオンラインでお菓子を教える人全員が言う「オーブン設定の難しさ」ですが、先生と自分のオーブンが違うのは、メリットでもありデメリットでもあります。
教室通いの場合、教室では成功しますが、あとで家で再現する時にオーブン設定は自分で合わせる必要があります。
オンラインの場合は、受講中に成功しないこともありますが、先生からフィードバックがあるので調整方法などを焼き上がりを見ながら相談できます。
オーブンだけでなく、ハンドミキサーの機種・鍋の大きさや深さ・ガスコンロとIHなども人によって違うので、同じことが言えます。
材料は代用できる場合とできない場合があるので、指定のもの以外のものを用意した場合、作る前から成功しないことが確定していることもあります。
このように失敗する原因として機材・器具の違いや材料の違いがありますが、オンラインレッスンの成否を決める1番の原因はカメラです。
教室通いの場合では作っているところを先生がしっかりチェックしますが、オンラインではカメラに映っていないところで起こったことは、先生側からは対応しようがないです。
混ぜ始める→途中でフレームアウト→混ぜ終わった時にカメラの前に持ってきて先生に見せる、というようなやり方だと、見せてもらった時にはもう混ぜすぎで修正不可だったりします。
カメラアングルに気をつければ作業は先生から見えますが、画質がものすごく鮮明なわけではないし、ほんの少しタイムラグがあるので、教室で対面レッスンをやる場合に比べれば先生側から生徒さんの生地状態は確認しにくいです。
(私のオンラインレッスンでは見本の手順は高画質の動画を使ってレッスン後に共有しているので、生徒さん側からは確認しやすくしています。)
それからオンラインレッスンはネット環境が整っていることが大前提なので、Wi-fiが突然切れたりしたらレッスンが中断してしまいます。
これは先生と生徒さん双方に起こりうることで、集合住宅の場合など自分ではどうしようもないこともあり、切り上げや振替になるなどの可能性はあります。
ここまで書くとオンラインの方がデメリットが多いように見えますが、ある程度対策を取ればこれらのデメリットは最小限にすることができます。
次はオンラインレッスンを充実させるために、受ける前の準備や受け方について説明します。
オンラインレッスンを充実させるためには
ではオンラインレッスンを最大限に活用するにはどうすればいいのか、ポイントを3つ紹介します。
①事前に不安要素や疑問点があれば先生に質問する。
レッスン時間は限られていて、材料の不備などがあってもそのまま進めるしかありません。
・どのような方法で接続するのか
・事前に準備しておくべきことはあるのか
・指定のものと少し違うが自分の器具・機材でも大丈夫か
・この材料を使いたいけど代用できるのか
など、少しでも心配な面があれば事前に質問しておいたほうがいいです。
生徒さん本人が意識していなくても、こちら側からするとその材料だと失敗して当たり前ということもあります。
生クリームの乳脂肪率やチョコレートのカカオ分、卵の大きさ、マーガリンや植物性脂肪のクリームなどの代用品・砂糖以外の甘味料などは注意が必要です。
特に先生と生徒さんの居住地域が別の国の場合は材料の違いで仕上がりが大きく変わり、失敗も多いです。
またオンラインに慣れていない場合は、事前にスムーズに接続できるかテストしておくといいです。
②オーブンを使うメニューの場合は、説明書を確認しておく。
オーブンは機種によって焼き上がりが変わるので、オンラインで一発で完璧に成功させるのは少し難しいです。
でも先生に自分のオーブンの特徴をあらかじめ伝えることができたら、成功までの道のりがかなり短くなります。
少なくとも
・電気オーブンかガスオーブンか
・ファンが回る(風が出る)タイプかそうでないか
それプラス可能であれば、オーブン付属のレシピブックを確認しておいてください。
付属のレシピブックにはメジャーなお菓子の焼成温度と時間が載っていることが多いので、「スポンジケーキの温度が160℃で25分だった」などといってくれれば、そのオーブンの傾向が想像しやすくなります。
ここ数年に発売された大手有名メーカーの電子レンジオーブンだと、私も使っているしどこも似たり寄ったりなのでそんなに苦労しませんが、作りつけのオーブンや古い機種だとこういった情報はとても助かります。
③上から映せるカメラ位置にし、できれば撮る用と見る用の2台接続する。
前述の通り、カメラ位置はオンラインレッスンの成否をかなり左右します。
ちゃんと先生からのフィードバックを受けるためには「手元やボウルの中が映るアングルにセットする」のが基本です。
手元が見えない場合は失敗しても途中過程を見ていない分、想像や一般論でいくつか原因をあげることはできますが、これといった原因の特定はしにくいです。
ノートパソコンで受ける場合、やりがちなのがこのアングルです。
作業台の上にPCを置いているため、横からしか映らずにボウルの中が見えません。
(だからと言って顔が映っているわけでもない)
要所要所で生地をヘラで持ち上げて見せたとしても途中過程が見えないので、先生側は混ぜすぎなどに気づけません。
PCを作業台の上ではなく、一段高いところに置いて少しカメラを下げた状態。
先ほどと違いボウルの中が見えるようになりました。
このように少しの工夫でレッスンの質が上がります。
でもPCのカメラを下に向けると、ディスプレイも下に向けることになるので、先生(見本)の映像を見にくくなります。
タブレットやスマホの場合も同じです。
だから自分の手元を撮る用以外にもう1台、先生の映像を見る用のデバイスを接続するのがベストです。
おすすめは写真のように、スマホ(撮る用)をスマホホルダーなどで俯瞰視点に固定し、作業台の片隅にPCやタブレットなどの大きめの画面のデバイス(見る用)を置いて、相手の映像を確認する方法です。
PC・タブレット側のカメラもオンにすると、顔も映すことができます。
スマホスタンドはクリップタイプやスタンドタイプが色々あるので、ご自宅の作業台で使いやすいものを選んでください。
スタンドにもなるジンバル・自撮り棒(右)には手頃な値段のものがあります。
頭上やサイドに棚などがあるなら、クリップタイプ(左)で上や横から固定する方が安定します。
双方のメリットを兼ねたレッスン方法
教室に通うと自宅で再現できるか不安があり、オンラインだと直に生地状態を確認できないので、教室通いとオンラインの両方のメリットを感じられる方法として、出張お菓子教室があります。
先生に自宅に来てもらって教えてもらう方法で、自宅にいながら自宅の機材で直接お菓子を教えてもらうことができます。
-メリット
・生地や焼き上がりの状態を直に見て学べる。
・自宅でできるので、移動の手間や時間がかからない。
・自分の機材と器具で行うので、レッスン後も自宅で再現しやすい。
-デメリット
・出張範囲が決まっているので、近隣の先生に限られる。
・出張費用が別途かかる。
・材料を事前に準備する必要がある。
最低人数がある場合は自分でメンバーを集める必要がありますが、友達同士で受けたいという場合ならすでに人数は集まっているので、みんなで楽しく受けることができます。
こういう出張サービスを受ける時によく聞くのが、「汚い部屋を見られたくない」というものです。
私もあまり家に人を呼びたくないので、その気持ちはものすごくよくわかります。
でも行く側から言わせてもらうと、そんなところ全然見ていないです。
帰ってきた時にオーブン・ハンドミキサーの機種や使った器具はよく覚えていますが、部屋の細かい部分は本当に覚えてないです。
レッスンに関係あるところしか見ていないので、キッチンの横がリビングだったとかその程度の記憶しかありません。
だからあまり気にしすぎず、出張レッスンも選択肢の一つとして考えてみることをおすすめします。
結局どっちがいいのか
お菓子教室に通うと大きな失敗をせずに凝ったお菓子を習うことができるし、生地状態を直に確認できないデメリットはあるものの、自宅で今後何度も作る前提ならば、自宅の設備を使って習えるオンラインレッスンならではの良さもあります。
あとこれは全てのレッスン方法に言えることですが、マンツーマンより2〜3人のグループレッスンの方がおすすめです。
先生の頭の中には授業の計画や台本のようなものがあってそれに沿って進めていくので、生徒さんがつまづきそうなことや疑問に思いそうなところは、あらかじめ説明に組み込みます。
でも先生にとって思いもよらない質問が生徒さんからくることが多々あります。
「とにかく授業中に質問しろ」というのは、私が製菓学校に入学した時にしつこく担任から言われたことです。
実際授業中は矢継ぎ早に質問が飛ぶので、違う材料で作る場合や配合をこう変えたらこうなるなどの応用や、先生が現場で働いていた頃の裏話など、話がどんどん広がります。
マンツーマンだと自分の疑問だけが解決しますが、自分の他に生徒がいると違う視点の質問や「そういえば私もそう思っていた」といった質問が出るので、本来先生が予定していた授業内容にプラスして学ぶことができます。
人数が多いほど質問が多岐に渡るので知識を得るにはいいのですが、実技となると1人の先生で見れる人数は決まってくるので、先生の目が確実に届く2〜3人がベストです。
レッスン時間をみんなと楽しく過ごしたいのか自宅でじっくり学びたいのか、レッスンに通って非日常的な気分を味わいたいのか空き時間を利用して手軽に家で受けたいのか、価格が高くても本格的な材料で凝ったものを作りたいのか手軽な材料で日常的なおやつを作りたいのかなど、ご自身の目的に沿って教室かオンラインかを選ぶといいと思います。
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