昔はバタークリームのデコレーションケーキがありましたが、ショートケーキの主流が生クリームになったためにあまり見かけなくなりました。
でもここ数年、バターを使ったお菓子が注目されたおかげで、バタークリームを使う機会が増えています。
バタークリームの作り方は何パターンかありますが、この記事ではそれぞれの特徴や違いを解説します。
バタークリームの種類
まずバタークリームは、バターに何を混ぜるかによって3種類に分かれます。
- メレンゲ+バター
- アングレーズソース+バター
- パータボンブ+バター
バターに混ぜるものによって、コクや濃厚さ・日持ちなどが変わってきます。
種類ごとの特徴
メレンゲを使ったバタークリーム
柔らかいバターとイタリアンメレンゲ(又はスイスメレンゲ)を混ぜて作ります。
口当たり
- あっさりしている
メリット
- 色が白っぽいので他の素材と混ぜた時に色が出やすい
- 他の素材と混ぜた時に、素材の味が出やすい
- 他の種類のバタークリームより日持ちする
- 大量に仕込みやすい
- 保形性が高い
デメリット
- 単独では味が淡白
バター以外の材料は卵白と砂糖だけなので、良くも悪くもあっさりしていて、色も白っぽくなるので他の素材と混ぜた時に邪魔をしません。
卵白は元々日持ちするものなので、卵黄が入る他の種類のバタークリームより日持ちします。
またお店で仕込む場合、シロップを沸かすだけであとはミキサーを回し続ければいいので、仕込みが非常に楽です。
家庭ではイタリアンメレンゲを一人で作るのはハードルが高いので、スイスメレンゲを使った方が作りやすいです。
アングレーズソースを使ったバタークリーム
柔らかいバターとアングレーズソースを混ぜて作ります。
口当たり
- カスタード風味
- 水分が多くて滑らか
メリット
- バターの味にソースの味が加わるので単独で美味しい
- 重くなく、食べやすい
デメリット
- 日持ちしない
- 保形性が悪い
- アングレーズソースを作る必要があるので、3種類の中で1番材料が多く、作るのに手間がかかる
個人的には1番美味しくて食べやすいクリームだと思います。
水分量が多いので、バタークリーム特有の重さをあまり感じません。
ただし水分量が多い=保形性が悪いのと、アングレーズソース自体傷みやすいものなので日持ちはしません。
パータボンブを使ったバタークリーム
柔らかいバターとパータボンブを混ぜ合わせて作ります。
パータボンブとは、卵黄にシロップを入れて泡立てたものです。
口当たり
- 濃厚でコクがある
メリット
- 3種類の中で1番濃厚
- 大量に仕込みやすい
デメリット
- 日持ちしない
- 濃厚すぎる
卵黄を使っているので1番コクがあって濃厚ですが、逆に言えばクドくて大量に食べられないこともあります。
仕込み方はイタリアンメレンゲの卵白が卵黄に変わったようなものなので、楽に大量仕込みできます。
パータボンブの仕込み方は、卵黄に熱いシロップを加えて泡立てる方法と、卵黄とシロップを湯煎にかけて温度を上げてから泡立てる方法があります。
家庭でやる場合は湯煎にかける方法の方が作りやすいです。
まとめ
以上、仕込み方によるそれぞれの特徴を解説しました。
軽さやコクを出したり、素材を生かしたりと目的によってベースを変えて使います。
また、アングレーズソース+イタメレ+バターのように、複数のベースを使うこともあります。
次回以降でそれぞれ詳しい配合を紹介します。